2025年度当初予算
2.0億円
2024年度執行: 22.7億円
事業の目的・概要
事業の目的
近年、ニホンジカやイノシシ等の鳥獣による生態系への影響、農林水産業等への被害が深刻化しており、積極的な捕獲による個体群管理が不可欠となっている。平成25年12月には、ニホンジカとイノシシの個体数を令和5年度までに半減させることを目標とする「抜本的な鳥獣捕獲強化対策」が取りまとめられた。一方、特にニホンジカについて令和5年度の半減目標の達成が困難な状況を踏まえ、令和5年9月に目標の期限を令和10年度まで延長した。また、クマ類について、秋の堅果類の結実量の影響等を受け、数年おきに大量出没を繰り返しており、人の生活圏にクマ類が侵入し、国民の安全・安心を脅かしている。/本事業は、ニホンジカとイノシシの半減目標の達成及びクマ類による人身被害等の防止に向けて、都道府県等による指定管理鳥獣捕獲等事業等を交付金により支援することで、指定管理鳥獣の適正な管理を推進するとともに、生物多様性の保全や農林水産業の健全な発展等に寄与することを目的とする。
現状・課題
令和3年度のニホンジカの捕獲頭数は、約72万頭(令和2年度約68万頭)で過去最高を記録した。イノシシの捕獲頭数は、豚熱等による個体数の減少もあり、約53万頭に減少した(令和2年度約68万頭)。また、令和4年度のニホンジカ・イノシシの推定個体数は、ニホンジカ(本州以南)は約318万頭、イノシシは約78万頭(いずれも中央値)となった。イノシシの個体数は減少しているが半減目標を達成するまでには至っておらず、また、ニホンジカの個体数は依然として高い水準にあり、令和5年度の半減目標の達成は難しい状況にあったことから、最大限前倒しして半減の達成を目指すため、令和5年9月に目標の期限を令和 10年度まで延長することを決定した。今後は、特にニホンジカにおける捕獲強化を進めていく必要がある。/また、クマによる人身被害件数は令和5年度に198件で統計開始以降最多の出没・人身被害件数を記録し、クマ類による被害の発生防止に向けた取組が必要である。
事業の概要
本事業は、半減目標の達成に至っていない二ホンジカ・イノシシについて捕獲を強化するため、都道府県等が実施する以下の事業に対して、交付金を交付するものである。/1 ニホンジカ・イノシシ捕獲等事業/①指定管理鳥獣(ニホンジカ・イノシシ)捕獲等事業に係る実施計画策定、生息状況調査等/②指定管理鳥獣(ニホンジカ・イノシシ)の捕獲等/③効果的な捕獲の促進(捕獲手法の技術開発、市町村連携による捕獲、広域連携による捕獲)/④認定鳥獣捕獲等事業者等の育成(捕獲技術向上のための研修会等)/⑤ジビエ利用拡大を考慮した狩猟者の育成(食肉衛生の講習会等)/⑥ジビエ利用拡大等のための狩猟捕獲支援(捕獲個体の搬入への支援及び捕獲強化のための狩猟捕獲経費補助等)//本事業は、令和5年度にクマによる人身被害件数が統計開始以降最多の出没•人身被害件数を記録したことを受け、被害の発生防止のため、都道府県等が実施する以下の事業に対して、交付金を交付するものである。/2 クマ類総合対策事業/①特定計画・指定管理鳥獣(クマ類)捕獲等事業に係る実施計画策定、生息状況調査等/②指定管理鳥獣(クマ類)の捕獲等/③出没防止対策(誘引物除去、緩衝帯整備、侵入防止柵の設置、普及啓発等)/④出没時の体制構築(出没対応訓練、出没対応マニュアル作成、出没情報の収集・提供等)/⑤クマ類の保護・管理に係る専門人材育成(都道府県・市町村職員、捕獲技術者の技術向上・育成のための研修会等)
予算・執行の年度推移
| 年度 | 当初予算 | 執行額 |
|---|---|---|
| 2025年度(当年度) | 2.0億円 | - |
| 2024年度 | 2.0億円 | 22.7億円 |
| 2023年度 | 2.0億円 | 20.0億円 |
| 2022年度 | 2.0億円 | 18.4億円 |
| 2021年度 | 1.0億円 | 18.4億円 |
執行率は当初予算ではなく、歳出予算現額合計を分母として算出しています。
2024年度実績支出先・契約情報
お金の流れ(ノード図)
支出先詳細
直接ブロック A福島県ほか都道府県等
22.7億円
鳥獣保護管理法に基づく「指定管理鳥獣捕獲等事業」等を実施
その他の都道府県等
福島県
静岡県
岐阜県
宮城県
北海道
岩手県
兵庫県
徳島県
三重県
千葉県
点検・評価コメント
行政事業レビュー推進チームの所見
外部有識者の所見を踏まえて、捕獲支援に係る現状分析と改善方策の検討を行うとともに、根拠のある適切な成果指標となるよう見直し等を検討すること。
事業所管部局による点検・改善
・ニホンジカ・イノシシについては、平成26年の鳥獣保護管理法の改正により創設された指定管理鳥獣捕獲等事業等に基づき、捕獲強化を進めてきた結果、ニホンジカ・イノシシの推定個体数は減少している一方、特にニホンジカは依然として高い水準となっていることから、ニホンジカに対する対策をさらに強化する必要がある。・クマ類については、秋の堅果類の結実量の影響等を受け、数年おきに大量出没を繰り返しており、特に令和5年度は統計のある平成18年度以降最も多い人身被害件数を記録するなど、人の生活圏にクマ類が侵入し、国民の安全・安心を脅かしていることを受け、令和6年度から人の生活圏に出没するクマ類の生息状況調査や捕獲手法の検討、人の生活圏への出没防止対策、市街地周辺への出没に対応する連絡体制の構築等を支援している。
改善の方向性
事業の円滑な推進のため、優良事例や効果的な捕獲等の情報提供などを行い、都道府県が取り組みやすい事業運用の見直しを行うとともに、依然として個体数が高い水準にある二ホンジカについては、高密度地域での捕獲強化支援やメスジカ捕獲支援等を農水省と連携して行い、効果的・効率的な捕獲対策を促進する。
外部有識者による点検
予算執行率が50%に満たない状況が続いているなかで、補正予算額相当をそのまま次年度に繰越したうえで、さらに補正予算が毎年組まれている理由について説明が欲しい。ニホンジカ・イノシシの捕獲等支援については、共通して短期アウトカムとして実施計画の捕獲目標8割以上を達成した都道府県数が設定されており、いずれも目標に照らして実績が6割程度にとどまっている。その理由はどこにあると考えるのか、点検・改善欄に分析と今後の方策が記載されるべきではないか。また、中期アウトカムの個体数の数値は2023年度以降入っておらず、進捗が確認できない状況になっている。この理由も明記すべき。さらに、長期アウトカムの農作物被害額については、当初見込みが前年度の実績をスライドさせているだけであり、その妥当性についてどのように考えるのか疑問である。クマ類の出没対策等支援については、長期アウトカムとして設定されている人身被害発生件数の目標値を126としている根拠が不明であり、妥当性が判断できない。本来は0を目指すべきではないか。総じて本事業については、指定管理鳥獣の捕獲等や被害防止対策を担う人材の確保が困難な状況にあることが根本的な課題として考えられるなか、そこにどのようにアプローチし、課題解決に資するものとなっているのかを行政事業レビューシートからは読み取ることが出来ない。
所見を踏まえた改善点・反映状況
当交付金は、各都道府県の要望を確認しながら、事業内容や事業費の精査を行った上で効率的な予算配分を行っており、当該年度の必要な経費を、当初予算と補正予算により確保しているところ。次年度への繰越は、補正予算が組まれた後の地元関係者との調整を踏まえ、捕獲方法や出没防止対策の見直しを行う必要が生じ、計画変更及び交付申請などの事務手続きに不測の日時を要したことから、やむを得ず行っているものである。ニホンジカ・イノシシの捕獲等支援の短期アウトカムについて、目標に対する実績が6割程度にとどまっている理由は、豪雪などの自然災害や、豚熱の発生、地域住民からの理解が得られない等により計画していた箇所での捕獲が困難となったなど、地域特有の事情による捕獲効率の低下に伴い、達成困難な都道府県が出てくるためである。今後はこれまで以上に事業の執行状況を正確に把握し、達成率が低い都道府県には改善を求めることなどを検討してまいりたい。 また、中期アウトカムの個体数についてはこれまでの推定方法などを含めて現在精査中であり、今年の11月に2023年度の数値を公表予定である。さらに、長期アウトカムの農作物被害額については捕獲個体数が増えることにより農業被害額が減少することを想定し、前年度より農業被害額が下がっているかどうかで評価を行っていたところ。被害額の目標値については農林水産省とも連携を図りながら検討してまいりたい。 クマ類の出没対策等支援の長期アウトカムについて、人身被害発生件数の目標値126は事業実施以降における人身被害件数5年間の平均水準が事業実施以前の5年間の平均水準を下回るよう設定したところ。これは、クマ類が秋の堅果類の結実量の影響等を受け、数年おきに大量出没を繰り返していることから設定した目標値である。なお、クマによる被害者数は0を目指すべきではないか、というご指摘については、クマによる人身被害は種々の要因が重なって発生することから、本事業のみによって、近年中にクマ類による人身被害数が0になることは困難であると判断し、まずはクマによる人身被害発生件数を減少させる、抑えていくという内容で設定しているものである。また、人材の確保については、指定管理鳥獣対策における根本的な課題と認識しており、人材育成に関する取組を本交付金でも支援をしているところ。今後さらなる人材の確保や育成に関する支援の充実を図ってまいりたい。なお、外部有識者の所見においては、事業内容に対するものではなく成果指標に対する意見であると思料しており、成果指標などの改善を今後検討することとしたうえで概算要求額への反映は特段行わないこととしたい。
成果指標・目標値・実績値
指定管理鳥獣捕獲等事業実施計画のニホンジカの捕獲を強化する。
測定指標:指定管理鳥獣捕獲等事業実施計画のニホンジカ捕獲目標の8割以上を達成した都道府県数[単位: 件]
年度別データを表示(2021〜2025年度)
| 年度 | 目標値 | 実績値 | 達成率 |
|---|---|---|---|
| 2021年度 | 39.0 | 30.0 | 76.92308 |
| 2022年度 | 40.0 | 29.0 | 72.5 |
| 2023年度 | 40.0 | 25.0 | 62.5 |
| 2024年度 | 40.0 | 26.0 | 65.0 |
| 2025年度 | 40.0 | - | - |
※ 2020〜2025年度のデータあり(直近5年度を表示)
全国のニホンジカの個体数が半減する。(平成23年度比)
測定指標:ニホンジカの推定個体数(R5集計中)[単位: 万頭]
年度別データを表示(2021〜2028年度)
| 年度 | 目標値 | 実績値 | 達成率 |
|---|---|---|---|
| 2021年度 | - | 325.0 | - |
| 2022年度 | - | 318.0 | - |
| 2028年度 | 155.0 | - | - |
ニホンジカによる全国の農作物被害が減少する。
測定指標:ニホンジカによる全国の農作物被害額[単位: 百万円]
年度別データを表示(2021〜2024年度)
| 年度 | 目標値 | 実績値 | 達成率 |
|---|---|---|---|
| 2021年度 | 5642.0 | 6097.0 | 108.06452 |
| 2022年度 | 6097.0 | 6499.0 | 106.59341 |
| 2023年度 | 6499.0 | 6954.0 | 107.00108 |
| 2024年度 | 6954.0 | - | - |
指定管理鳥獣捕獲等事業実施計画のイノシシの捕獲を強化する。
測定指標:指定管理鳥獣捕獲等事業実施計画のイノシシ捕獲目標の8割以上を達成した都道府県数[単位: 件]
年度別データを表示(2021〜2025年度)
| 年度 | 目標値 | 実績値 | 達成率 |
|---|---|---|---|
| 2021年度 | 22.0 | 5.0 | 22.72727 |
| 2022年度 | 22.0 | 11.0 | 50.0 |
| 2023年度 | 25.0 | 12.0 | 48.0 |
| 2024年度 | 25.0 | 16.0 | 64.0 |
| 2025年度 | 25.0 | - | - |
※ 2020〜2025年度のデータあり(直近5年度を表示)
全国のイノシシの個体数が半減する。(平成23年度比)
測定指標:イノシシの推定個体数(R5集計中)[単位: 万頭]
年度別データを表示(2021〜2028年度)
| 年度 | 目標値 | 実績値 | 達成率 |
|---|---|---|---|
| 2021年度 | - | 87.0 | - |
| 2022年度 | - | 78.0 | - |
| 2028年度 | 60.0 | - | - |
イノシシによる全国の農作物被害が減少する。
測定指標:イノシシによる全国の農作物被害額[単位: 百万円]
年度別データを表示(2021〜2024年度)
| 年度 | 目標値 | 実績値 | 達成率 |
|---|---|---|---|
| 2021年度 | 4553.0 | 3910.0 | 85.87744 |
| 2022年度 | 3910.0 | 3638.0 | 93.04348 |
| 2023年度 | 3638.0 | 3627.0 | 99.69764 |
| 2024年度 | 3627.0 | - | - |
クマ類の特定鳥獣保護管理計画を作成する。
測定指標:クマ類の特定鳥獣保護管理計画の作成数[単位: 計画]
年度別データを表示(2023〜2025年度)
| 年度 | 目標値 | 実績値 | 達成率 |
|---|---|---|---|
| 2023年度 | - | 22.0 | - |
| 2024年度 | 23.0 | - | - |
| 2025年度 | 23.0 | - | - |
クマ類による人身被害対策を実施する。
測定指標:クマ類による人身被害対策を実施した都道府県数[単位: 件]
年度別データを表示(2024〜2028年度)
| 年度 | 目標値 | 実績値 | 達成率 |
|---|---|---|---|
| 2024年度 | - | 19.0 | - |
| 2025年度 | 23.0 | - | - |
| 2026年度 | 27.0 | - | - |
| 2027年度 | 31.0 | - | - |
| 2028年度 | 35.0 | - | - |
クマ類による人身被害発生件数が減少する。(令和元年度~令和5年度の平均値との比較)
測定指標:クマ類による人身被害発生件数[単位: 件]
年度別データを表示(2024〜2028年度)
| 年度 | 目標値 | 実績値 | 達成率 |
|---|---|---|---|
| 2024年度 | 126.0 | 82.0 | 65.07937 |
| 2025年度 | 126.0 | - | - |
| 2026年度 | 126.0 | - | - |
| 2027年度 | 126.0 | - | - |
| 2028年度 | 126.0 | - | - |
ニホンジカの捕獲に資する指定管理鳥獣対策事業を執行する。
測定指標:指定管理鳥獣対策事業交付金事業の執行率[単位: %]
年度別データを表示(2021〜2025年度)
| 年度 | 目標値 | 実績値 | 達成率 |
|---|---|---|---|
| 2021年度 | 100.0 | 74.0 | 74.0 |
| 2022年度 | 100.0 | 74.0 | 74.0 |
| 2023年度 | 100.0 | 81.0 | 81.0 |
| 2024年度 | 100.0 | 91.0 | 91.0 |
| 2025年度 | 100.0 | - | - |
※ 2020〜2025年度のデータあり(直近5年度を表示)
イノシシの捕獲に資する指定管理鳥獣対策事業を執行する。
測定指標:指定管理鳥獣対策事業交付金事業の執行率[単位: %]
年度別データを表示(2021〜2025年度)
| 年度 | 目標値 | 実績値 | 達成率 |
|---|---|---|---|
| 2021年度 | 100.0 | 74.0 | 74.0 |
| 2022年度 | 100.0 | 74.0 | 74.0 |
| 2023年度 | 100.0 | 81.0 | 81.0 |
| 2024年度 | 100.0 | 91.0 | 91.0 |
| 2025年度 | 100.0 | - | - |
※ 2020〜2025年度のデータあり(直近5年度を表示)
クマ類の被害防止に資する指定管理鳥獣対策事業を執行する。
測定指標:指定管理鳥獣対策事業交付金事業の執行率[単位: %]
年度別データを表示(2024〜2025年度)
| 年度 | 目標値 | 実績値 | 達成率 |
|---|---|---|---|
| 2024年度 | 100.0 | 91.0 | 91.0 |
| 2025年度 | 100.0 | - | - |
※ アクティビティ(活動の記述)3件は省略しています
費目・使途の内訳(補足情報)
費目・使途はCSV5-3由来の補足情報です。金額は契約内の支出の内訳であり、上記の2024年度執行額(CSV2)とは集計対象・範囲が異なります。事業全体の執行額の計算には使用しないでください。
(支出先不明)
-1費目 ▾
(支出先不明)
| 費目 | 金額 |
|---|---|
| - | - |
この事業についての議論
すべて見るデータ注記
本データは内閣府「行政事業レビュー」公開CSVから抽出・整理したものです。 金額は記載値(円)を百万円に換算して表示しています。支出先情報は主に2024年度実績支出として表示し、上位30件を表示しています。