2025年度当初予算
5,940万円
2024年度執行: 4,730万円
事業の目的・概要
事業の目的
消費者契約法の適切な運用を行うとともに、時宜にあわせて必要な制度改善を図ることで、消費者にとって安全・安心な取引環境及び健全な取引市場を実現し、消費者利益の擁護、ひいては国民生活の安定向上と国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。
現状・課題
【現状】/・消費者法制度を理念から見直し、その在り方を再編し拡充するため、令和4年8月から「消費者法の現状を検証し将来の在り方を考える有識者懇談会」を開催。令和5年11月に同懇談会の議論を踏まえ、消費者委員会へ更なる具体的な検討を求める諮問を行い、これを受け消費者委員会に「消費者法制度のパラダイムシフトに関する専門調査会」が設置された。専門調査会では、消費者取引全体の法制度の在り方、実効性の高い規律の在り方、デジタル化による技術の進展が消費者の関わる取引環境に与える影響についての基本的な考え方等についての調査審議が行われており、令和6年10月には中間整理が公表された。/・令和5年12月から「解約料の実態に関する研究会」を開催し、令和6年12月に議論の整理を公表。/【課題】/・デジタル化、高齢化の進展といった消費者を取り巻く環境の変化を捉え、第208回国会の消費者契約法等改正時の附帯決議において、既存の消費者法制度の枠組みでの対応には限界があり、既存の枠組みに捉われない抜本的かつ網羅的なルール設定の在り方について検討が必要であると示されている。こういった指摘も踏まえ、消費者を取り巻く環境の急激な変化に対応するため、抜本的な制度的・政策的対応に向けた検討を遅滞なく進める必要がある。
事業の概要
消費者被害については、一般的な民事紛争の解決方法に照らすと、被害を受けた消費者が、自ら事業者を相手取って被害回復のための行動を取ることが基本となる。しかし、消費者と事業者との間には情報の質及び量並びに交渉力の格差があることから、消費者の利益の擁護を図るため、平成13年4月1日に消費者契約法が施行された。同法は、消費者が事業者と結んだ契約(消費者契約)について、不当な勧誘による契約の取消しや不当な契約条項の無効等を規定しており、民事ルールである本法が活用されることで、消費者契約に関するトラブルの公正かつ円滑な解決に資することが期待される。本事業では、同法の適切な運用を行うとともに、同法を含む消費者法制度について、時宜にあわせた改善の方向性に係る検討などを実施している。/具体的には、以下の業務(アクティビティ)を実施。//・消費者契約法を始めとする消費者法制度について見直しの検討や必要な調査等を行う。/・消費者契約法の運用を行うとともに、消費者契約法の周知・啓発に取り組む。
予算・執行の年度推移
| 年度 | 当初予算 | 執行額 |
|---|---|---|
| 2025年度(当年度) | 5,940万円 | - |
| 2024年度 | 7,440万円 | 4,730万円 |
| 2023年度 | 3,800万円 | 1,990万円 |
| 2022年度 | 1,860万円 | 2,600万円 |
| 2021年度 | 1,300万円 | 2,000万円 |
執行率は当初予算ではなく、歳出予算現額合計を分母として算出しています。
2024年度実績支出先・契約情報
お金の流れ(ノード図)
支出先詳細
直接ブロック Aワールドインテリジェンスパートナーズジャパン株式会社
1,240万円
諸外国の消費者法制度に係る種々の手法の組合せに関する調査・分析業務
ワールドインテリジェンスパートナージャパン株式会社
直接ブロック B公益社団法人商事法務研究会
610万円
消費者被害の拡大を防止するための実効性の高い手法等に関する調査研究業務
公益社団法人商事法務研究会
直接ブロック C株式会社船井総合研究所
210万円
「解約料の実態に関する研究会」の運営支援業務
株式会社船井総合研究所
直接ブロック D扶桑速記印刷株式会社
50万円
速記録作成業務
扶桑速記印刷株式会社
直接ブロック E株式会社教宣文化社
30万円
消費者契約法パンフレットの梱包・発送業務
株式会社教宣文化社
直接ブロック F株式会社太陽美術
30万円
悪質ホストクラブ等問題に係る注意喚起チラシの印刷業務
株式会社太陽美術
直接ブロック G株式会社教宣文化社
30万円
悪質ホストクラブ等問題に係る注意喚起チラシの梱包・発送業務
株式会社教宣文化社
直接ブロック H株式会社太陽美術
20万円
消費者契約法パンフレットの増刷業務
株式会社太陽美術
直接ブロック I株式会社サイマリンガル
10万円
CMAへの消費者法制度に関するヒアリング調査に係る通訳業務
株式会社サイマリンガル
点検・評価コメント
行政事業レビュー推進チームの所見
予算の増額に伴い、執行率の低下がみられるところ、引き続き必要性・効率性・有効性を検討した上で、適切な予算執行に努めること。
事業所管部局による点検・改善
消費者契約法に代表される消費者法は、これまで累次の改正を繰り返してきたが、高齢化やデジタル化の進展等に伴い、消費者を取り巻く環境が日々変化している現代においては、これまでのように消費者法を個別課題ごとに都度対応するために改正を行っても、消費者取引の安心・安全を十全に実現するのは難しくなりつつある。その根拠として、令和5年の消費生活相談件数は前年より増加していること(91.4万件)、高齢化の進展により認知機能が不十分な消費者の割合が拡大していること(2023年時点で全人口の3割が高齢者)、人間関係やコミュニティーの希薄化、飛躍的な技術革新がもたらす消費社会の複雑多様化・取引の個別化等により、誰もが単独で十全な意思決定をすることがこれまでより一層困難になっていること、消費者が単独で取引に関わる機会が増え、自ら対処することが困難で周りも気付きにくいトラブルにさらされる可能性が高まっていること等、消費者の力を弱めたり危害にさらされやすくする状態が急速に拡大している等の社会的背景が挙げられる。このような消費者取引環境の変化を受け、衆・参両院からは「既存の枠組みに捉われない抜本的かつ網羅的なルール設定の在り方について検討を開始すること」という附帯決議(消費者契約法の令和4年改正時)がなされており、我が国において、消費者契約法を中心に、既存の枠組み捉われることなく、消費者法制度を抜本的に再編・拡充するための検討を進めていくことは立法府の要請に添った取組であるとともに、社会的背景を捉まえた適切な取組であると考える。また、前述のとおり、消費者を取り巻く環境が大きく変化する中においては、現行の消費者契約法も十分に活用されることで足下の消費者被害を防止していく必要がある。実際に、悪質ホスト問題に関して注意喚起を呼びかけるために作成した広報チラシについて、令和6年度は全国の消費生活センターに配布する等の対応を行っており、その結果はこれから測定していく必要があるものの、一定の有効性があると考えられる。こういった現状を踏まえ、現行法について適切に運用するともに、その内容について事業者や消費者に広く周知することで、更なる活用を促していくことが重要である。以上により、国費を投入する必要性は高い事業であると考える。他方、本事業の課題としては、消費者法制度を理念から見直すことは、消費者が単独で検討するには広範なテーマであること、社会的な背景を十分に反映するため、消費者法制に限らず、多種多様な有識者の知見を取り込むとともに、海外の法制度に関する状況なども把握する必要があること、事業者に対する消費者契約法に係る周知・広報が不足していることなどが挙げられる。
改善の方向性
消費者法制度の見直しに向けた検討については、消費者庁から消費者委員会に諮問を行い、消費者委員会に令和5年11月に設置された「消費者法制度のパラダイムシフトに関する専門調査会」においてより具体的な議論を開始し、令和7年7月には答申がなされた。本年度事業においては、答申の内容を十分に踏まえ、消費者契約法を中心に、規律の対象・射程の拡充、様々な規律手法の活用などを含む法改正を行うため有識者からなる検討会を設置し、引き続き法改正に向けた具体的な検討を進めていく。また、周知・啓発については、関連事業において、消費者などに団体に関する活動情報などを効果的かつ効率的に伝えるため、令和6年4月からCOCoLiS(消費者団体訴訟制度)ポータルサイト(https://cocolis.caa.go.jp/)を運用しているところ。こういったサイトの活用も視野に入れつつ、事業者も含めた広い対象に、より効果的な周知・広報する手段を検討していく。
所見を踏まえた改善点・反映状況
所見を踏まえ、引き続き必要性・効率性・有効性を検討した上で、適切な予算執行に努めてまいりたい。
成果指標・目標値・実績値
消費者法制度の現代化の実現
測定指標:消費者法制度の現代化の実現
定量的な目標値・実績値は確認できません
消費者契約法の認知度向上
測定指標:消費者契約法の認知度[単位: %]
年度別データを表示(2021〜2025年度)
| 年度 | 目標値 | 実績値 | 達成率 |
|---|---|---|---|
| 2021年度 | 40.0 | 35.0 | 87.5 |
| 2022年度 | 40.0 | 37.0 | 92.5 |
| 2023年度 | 40.0 | 32.3 | 80.75 |
| 2024年度 | 50.0 | 30.3 | 60.6 |
| 2025年度 | 50.0 | - | - |
※ 2020〜2025年度のデータあり(直近5年度を表示)
消費者契約法の活用
測定指標:消費者契約法の活用[単位: 件]
定量的な目標値・実績値は確認できません
消費者契約法等の活用を通じた消費者にとって安全・安心な社会の実現
測定指標:消費者契約法等の活用を通じた消費者にとって安全・安心な社会の実現
定量的な目標値・実績値は確認できません
有識者へのヒアリングや調査等を実施
測定指標:消費者契約法、消費者法制度の在り方等に関する会合、有識者との意見交換・ヒアリング等の実施回数[単位: 回]
年度別データを表示(2023〜2025年度)
| 年度 | 目標値 | 実績値 | 達成率 |
|---|---|---|---|
| 2023年度 | 30.0 | 28.0 | 93.33333 |
| 2024年度 | 30.0 | 65.0 | 216.66667 |
| 2025年度 | 30.0 | - | - |
消費者・事業者等への消費者契約法等の周知・啓発
測定指標:消費者や事業者又は事業者団体に対して実施した消費者契約法等に関する研修・説明会等の回数[単位: 回]
年度別データを表示(2023〜2025年度)
| 年度 | 目標値 | 実績値 | 達成率 |
|---|---|---|---|
| 2023年度 | 0.0 | 12.0 | - |
| 2024年度 | 10.0 | 18.0 | 180.0 |
| 2025年度 | 10.0 | - | - |
※ アクティビティ(活動の記述)2件は省略しています
費目・使途の内訳(補足情報)
費目・使途はCSV5-3由来の補足情報です。金額は契約内の支出の内訳であり、上記の2024年度執行額(CSV2)とは集計対象・範囲が異なります。事業全体の執行額の計算には使用しないでください。
ワールドインテリジェンスパートナージャパン株式会社
諸外国の消費者法制度に係る種々の手法の組合せに関する調査・分析業務
1,240万円1費目 ▾
ワールドインテリジェンスパートナージャパン株式会社
諸外国の消費者法制度に係る種々の手法の組合せに関する調査・分析業務
| 費目 | 金額 |
|---|---|
| 雑役務費 | 1,240万円 |
公益社団法人商事法務研究会
消費者被害の拡大を防止するための実効性の高い手法等に関する調査研究業務
610万円1費目 ▾
公益社団法人商事法務研究会
消費者被害の拡大を防止するための実効性の高い手法等に関する調査研究業務
| 費目 | 金額 |
|---|---|
| 雑役務費 | 610万円 |
株式会社船井総合研究所
「解約料の実態に関する研究会」の運営支援業務に係る請負契約
210万円1費目 ▾
株式会社船井総合研究所
「解約料の実態に関する研究会」の運営支援業務に係る請負契約
| 費目 | 金額 |
|---|---|
| 雑役務費 | 210万円 |
この事業についての議論
すべて見るデータ注記
本データは内閣府「行政事業レビュー」公開CSVから抽出・整理したものです。 金額は記載値(円)を百万円に換算して表示しています。支出先情報は主に2024年度実績支出として表示し、上位30件を表示しています。