2025年度当初予算
4,690万円
2024年度執行: 8,120万円
事業の目的・概要
事業の目的
日本企業の多くが進出する中国において、中国政府との間に新たな知的財産権保護に関する協力枠組みを構築し、日中両国の産業財産権に関する専門家が共同で中長期的な知的財産に関わる共同研究等を実施することにより、中国知的財産法制度・運用(審査・エンフォースメント等)の適正化を目指す。更に、我が国企業の活動が活発な中国及び海外各国において、研究者による共同研究を通じて日本の制度への理解を深めるとともに、研究者のネットワークを活用して産業財産権制度に関する制度調和の推進を図ることを目的とする。
現状・課題
我が国と深い経済的相互依存関係を有する中国は、世界の工場に加えて世界の市場 として世界経済における存在感を 増しており、今後も様々な分野において日系企業 による一層の事業展開が見込まれる。日系企業の事業展開の前提として、中国における特許・商標・意匠等の産業財産権の迅速な権利化及び適切な保護が必要不可欠である。中国における特許等の出願件数は年々増加し、 知財関連の訴訟件数も急増していることから、中国における知財保護の重要性は非常に高い。/中国の産業財産権制度は近年急速に整備 が進んでいるものの、日本を含む他国との制度及び運用上の差異は依然として大きい。初歩審査のみにより付与される実用新案権や意匠権に基づく権利濫用や冒認商標問題、模倣品摘発などの権利執行に関する問題等、日系企業の中国における産業財産権の適切な保護に向けた課題の解決が急務である 。/そのため、こうした中国の法制度及び運用の改善を促し、我が国産業界の利益を適切に保護するべく、 現地の知財関連機関と協力体制を整備し、産業財産権制度に関する共同研究を通じて改善提案を とりまとめ 、その結果を共同研究調査報告書として編集し、その活用を一層促進していく必要がある。/また、我が国企業が海外各国において活動する際、産業財産権制度の違いにより円滑な企業活動が阻害される懸念があるため、産業財産権制度の制度調和を促すことが求められている。産業財産権制度を調和させるためには、日本を含む複数国間において産業財産権制度に関する制度調和を進める上で抱える課題に対し、効果的なアプローチを実施する必要がある。そのためには、政府間でなされている議論に加え、日本を含む複数国間において実務者・研究者等の有識者同士により議論を深めることが重要である。
事業の概要
中国政府及び関係機関との協力により、知財管轄官庁が多岐にわたる中国政府に対して包括的に機関横断的な働きかけを行うため、知財法改正を支援する機関において産業財産権制度・運用における課題の抽出を行い、改善提案等を検討して中国政府関係機関への提言を行うとともに、知的財産法令・運用(審査・エンフォースメント等)の適正化に資する共同研究、セミナー開催、中国の政府知財担当官や知財法有識者の日本への招聘等を実施する。また、我が国の研究者を外国の研究機関に派遣、または国外の研究者を国内の研究機関に招へいし、日本を含む複数国間において産業財産権制度に関する制度調和が中期的に必要な課題について共同研究により調査を実施する。/日中共同研究事業については、これまでに、知的財産制度やその運用面に関する日本側の要望の一部は、本事業の委員を通じて中国当局へ届けることができた。その一方で、国際的調和や上述のようなユーザー要望など改善の余地は、令和5年度終了以降も残されている。特に、現在、中国商標法は第5次改正が進められており、商標法改正に関連する条例整備時期を考慮し、この法改正の期間中に、中国政府を巻きこみ、意見交換、提案、認識共有、日本の制度の理解を促す場として有意義な本事業を継続する必要がある。/産業財産権研究者ネットワーク形成推進事業は、我が国の研究者を外国の研究機関に派遣、または国外の研究者を国内の研究機関に招へいし、日本を含む複数国間において産業財産権制度に関する制度調和が中期的に必要な課題について共同研究により調査を実施するものである。これまでに、累計で16名の派遣研究者、20名の招へい研究者がそれぞれ共同研究を行うことに加え、研究期間中に複数の有識者との意見交換を行う等、制度調和に関する課題についての認識が多くの研究者の間で共有され始めており、本事業により一定の効果を得ることができた。
予算・執行の年度推移
| 年度 | 当初予算 | 執行額 |
|---|---|---|
| 2025年度(当年度) | 4,690万円 | - |
| 2024年度 | 1.0億円 | 8,120万円 |
| 2023年度 | 8,700万円 | 7,330万円 |
| 2022年度 | 8,000万円 | 6,800万円 |
| 2021年度 | 8,100万円 | 5,900万円 |
執行率は当初予算ではなく、歳出予算現額合計を分母として算出しています。
| 会計区分 | 当初予算 |
|---|---|
| 特別会計 | 4,690万円 |
2024年度実績支出先・契約情報
お金の流れ(ノード図)
支出先詳細
直接ブロック A一般財団法人知的財産研究教育財団
4,240万円
共同研究にかかる全体調整、セミナー実施、招聘等
一般財団法人知的財産研究教育財団
直接ブロック B一般財団法人知的財産研究教育財団
3,880万円
産業財産権制度の研究に関する、国内外の研究者の選定、研究者が行う研究の進ちょく管理、研究成果報告会の開催・研究成果報告書の作成
一般財団法人知的財産研究教育財団
点検・評価コメント
行政事業レビュー推進チームの所見
効率的かつ適正に執行されていると考えられるため、引き続き取り組むこと
事業所管部局による点検・改善
・知的財産分野において、中国は日本産業界にとって最も関心の高い国であり、政府間の直接対話の他に学術機関等を通した交流において令和6年度は両国において関心の高い、国際的な事業活動における権利保護のあり方(消尽と並行輸入)、商標法及び意匠法からみた不正競争防止法の保護領域の2テーマによる研究を実施し、効果的な改善提案の取りまとめに努めた。報告書については特許庁HPに掲載し広く一般に提供していく。また、産業財産権制度調和に係る共同研究調査について、令和6年度は、昨今の情勢を鑑み、「仮想空間における知的財産の保護に関する研究」、「登録意匠権によるファッションデザイン保護の在り方」等の合計5つのテーマで研究を実施し、有益な提言を得ることができた。報告書については特許庁HPに掲載し広く一般に提供している。・元来、本委託費では、「知的財産に関する日中共同研究」と「産業財産権制度調和に係る共同研究調査事業調査研究」の2つの事業を実施していたが、特許庁内での事業の組み換えのため、後掲の事業を終了し、令和7年度以降は前者のみの予算要求となっている。・前者の事業は、日中研究者の共同研究という形態のなかで、中国人研究者を介し中国の立法プロセスの中に、間接的に日本の意見を届けることが可能となる有意義な場であるため、事業継続の必要性ありとして、令和6年度終了予定を終了予定なしと変更した。なお、短期アウトカムや長期アウトカムは着実に達成しており、今後も引き続き注視して目標等を設定・評価していく。
改善の方向性
・日本特許庁関係者等と中国政府関係機関・学術機関との交流の機会を増やすことを目的に、中国におけるワークショップ等の内容を充実させる。・研究テーマを設定する際に、世界情勢、日中関係、社会の潮流に適したもの等を選定し、本事業の効果を高める。
所見を踏まえた改善点・反映状況
引き続き事業の効果検証を実施し、必要に応じて事業内容を見直すことにより、効果的、効率的な予算執行に努める。
成果指標・目標値・実績値
中国政府関係機関等へ行った改善提案数
測定指標:提言等の数[単位: 件]
年度別データを表示(2021〜2025年度)
| 年度 | 目標値 | 実績値 | 達成率 |
|---|---|---|---|
| 2021年度 | 10.0 | 10.0 | 100.0 |
| 2022年度 | 10.0 | 10.0 | 100.0 |
| 2023年度 | 10.0 | 10.0 | 100.0 |
| 2024年度 | 10.0 | 10.0 | 100.0 |
| 2025年度 | 10.0 | - | - |
※ 2020〜2025年度のデータあり(直近5年度を表示)
研究報告会への平均の参加者数
測定指標:「全参加者数」/「研究報告会の回数」を算出[単位: 人数]
年度別データを表示(2020〜2024年度)
| 年度 | 目標値 | 実績値 | 達成率 |
|---|---|---|---|
| 2020年度 | 20.0 | 21.0 | 105.0 |
| 2021年度 | 20.0 | 11.0 | 55.0 |
| 2022年度 | 20.0 | 39.0 | 195.0 |
| 2023年度 | 20.0 | 44.0 | 220.0 |
| 2024年度 | 20.0 | 47.0 | 235.0 |
中国の基本計画・法制度改正に反映された知財制度の数
測定指標:事業開始後に改正された中国法制度や基本計画に提言内容が反映された知財制度の累積数[単位: 件]
年度別データを表示(2022〜2029年度)
| 年度 | 目標値 | 実績値 | 達成率 |
|---|---|---|---|
| 2022年度 | 7.0 | 7.0 | 100.0 |
| 2023年度 | 8.0 | 8.0 | 100.0 |
| 2024年度 | 8.0 | 8.0 | 100.0 |
| 2025年度 | 8.0 | - | - |
| 2029年度 | 10.0 | - | - |
※ 2020〜2029年度のデータあり(直近5年度を表示)
研究者による産業財産権制度の制度調和に係る提言等
測定指標:令和2年度からの提言等の累積数[単位: 件]
年度別データを表示(2020〜2024年度)
| 年度 | 目標値 | 実績値 | 達成率 |
|---|---|---|---|
| 2020年度 | 2.0 | 2.0 | 100.0 |
| 2021年度 | 4.0 | 3.0 | 75.0 |
| 2022年度 | 6.0 | 7.0 | 116.66667 |
| 2023年度 | 10.0 | 10.0 | 100.0 |
| 2024年度 | 12.0 | 15.0 | 125.0 |
日中共同研究テーマにおいて中国の知的財産権制度策定・運用関係者が参加したワークショップ等の開催回数
測定指標:ワークショップ等の開催回数[単位: 回]
年度別データを表示(2022〜2026年度)
| 年度 | 目標値 | 実績値 | 達成率 |
|---|---|---|---|
| 2022年度 | 3.0 | 3.0 | 100.0 |
| 2023年度 | 3.0 | 3.0 | 100.0 |
| 2024年度 | 3.0 | 3.0 | 100.0 |
| 2025年度 | 3.0 | - | - |
| 2026年度 | 3.0 | - | - |
※ 2020〜2026年度のデータあり(直近5年度を表示)
各研究者による研究テーマに基づく研究報告会の開催
測定指標:研究報告会の回数[単位: 回]
年度別データを表示(2021〜2025年度)
| 年度 | 目標値 | 実績値 | 達成率 |
|---|---|---|---|
| 2021年度 | 1.0 | 1.0 | 100.0 |
| 2022年度 | 4.0 | 4.0 | 100.0 |
| 2023年度 | 3.0 | 3.0 | 100.0 |
| 2024年度 | 5.0 | 5.0 | 100.0 |
| 2025年度 | 0.0 | 0.0 | - |
※ 2020〜2025年度のデータあり(直近5年度を表示)
※ アクティビティ(活動の記述)2件は省略しています
費目・使途の内訳(補足情報)
費目・使途はCSV5-3由来の補足情報です。金額は契約内の支出の内訳であり、上記の2024年度執行額(CSV2)とは集計対象・範囲が異なります。事業全体の執行額の計算には使用しないでください。
一般財団法人知的財産研究教育財団
共同研究に係る全体調整、セミナー実施、招聘等
4,240万円3費目 ▾
一般財団法人知的財産研究教育財団
共同研究に係る全体調整、セミナー実施、招聘等
| 費目 | 金額 |
|---|---|
| 事業費 | 2,510万円 |
| 人件費 | 1,340万円 |
| その他・税・管理費等 | 390万円 |
一般財団法人知的財産研究教育財団
産業財産権制度の研究に関する、国内外の研究者の選定、研究者が行う研究の進ちょく管理、研究成果報告会の開催・研究成果報告書の作成
3,880万円3費目 ▾
一般財団法人知的財産研究教育財団
産業財産権制度の研究に関する、国内外の研究者の選定、研究者が行う研究の進ちょく管理、研究成果報告会の開催・研究成果報告書の作成
| 費目 | 金額 |
|---|---|
| 事業費 | 2,110万円 |
| 人件費 | 1,420万円 |
| その他・税・管理費等 | 350万円 |
この事業についての議論
すべて見るデータ注記
本データは内閣府「行政事業レビュー」公開CSVから抽出・整理したものです。 金額は記載値(円)を百万円に換算して表示しています。支出先情報は主に2024年度実績支出として表示し、上位30件を表示しています。