2025年度当初予算
47.6億円
2024年度執行: 122.3億円
事業の目的・概要
事業の目的
近隣のアジア諸国を含めた世界各地で、口蹄疫、高病原性鳥インフルエンザ、豚熱、アフリカ豚熱等の国際的に家畜の生産に大きな被害を及ぼしている家畜の伝染性疾病が発生しており、これらの疾病の病原体がわが国に侵入することが危惧されている。これらの家畜の伝染性疾病の発生予防のため、全国で一定水準の検査を定期的に実施するとともに、疾病発生時には適切かつ迅速にまん延防止措置を講じる。また、家畜の所有者においても、早期通報や衛生管理の徹底がなされる下支えを行うことにより、家畜の伝染性疾病のまん延を防止する。
現状・課題
畜産物の安定的な生産を維持し畜産の振興を図るため、家畜の伝染性疾病の対策が重要である。我が国では、都道府県職員が中心となり、家畜伝染病予防法に基づく飼養衛生管理基準の遵守指導、家畜伝染性疾病の検査、疾病発生時における防疫措置等により、伝染性疾病の発生予防とまん延防止が図られている。/高病原性鳥インフルエンザについては、令和2年度シーズンから毎シーズン発生し、特に令和4年度シーズンは過去最多の84事例発生し、令和6年度シーズンも51事例の発生を確認。令和7年度シーズン以降も警戒する必要がある。また、平成30年9月以降、国内での発生が続いた豚熱については、飼養豚へのワクチン接種の開始により発生が減少したものの、令和4年度以降も継続して発生している状況。また、野生いのししにおける感染は今なお拡大しており、農場へのウイルス侵入が懸念される。/なお、日本の近隣諸国においては、継続的に口蹄疫、高病原性鳥インフルエンザ等畜産に大きな影響を及ぼす疾病が流行しているほか、アフリカ豚熱の感染が東アジア地域で拡大するなど、これらの疾病が我が国に侵入するリスクは依然として高い状況にあり、引き続き家畜伝染病予防法に基づく防疫体制の維持が必要となっている。//※家畜伝染病のまん延とは、農場間で家畜伝染病が伝播し沈静化・清浄化に失敗した状況のことをいう。
事業の概要
都道府県は家畜伝染病予防法に基づき、畜産農家の巡回指導やモニタリング検査等による伝染病発生予防対策を実施し、伝染病発生時には特定家畜伝染病防疫指針等に基づき、家畜の殺処分等の伝染病まん延防止措置を実施している。農林水産省ではこれらの活動に対し、家畜伝染病予防法に基づき、/①口蹄疫、高病原性鳥インフルエンザ、豚熱、ヨーネ病等の家畜伝染病の発生時に、殺処分した家畜等への手当金、焼却・埋却に要した費用の一部を、所有者に交付(患畜処理手当等交付金)。/②家畜伝染病予防法第16条に規定する、口蹄疫等の家畜伝染病の発生時に、殺処分した家畜等への特別手当金を所有者に交付(患畜処理手当等交付金)。/③都道府県が実施する家畜伝染病予防事業の費用の全部又は一部を負担。また、都道府県が移動制限に起因する売上げの減少額等を生産者に交付する場合、その一部を負担(家畜伝染病予防費負担金)。/④家畜伝染病予防法第17条の2に規定される指定家畜に係る殺処分や焼却・埋却に要した費用の全額を、所有者に交付(家畜伝染病予防費負担金)。
予算・執行の年度推移
| 年度 | 当初予算 | 執行額 |
|---|---|---|
| 2025年度(当年度) | 47.6億円 | - |
| 2024年度 | 57.6億円 | 122.3億円 |
| 2023年度 | 57.6億円 | 206.0億円 |
| 2022年度 | 37.3億円 | 79.8億円 |
| 2021年度 | 67.3億円 | 146.9億円 |
執行率は当初予算ではなく、歳出予算現額合計を分母として算出しています。
2024年度実績支出先・契約情報
お金の流れ(ノード図)
下流支出・再委託・配分先は、直接支出先を経由した流れです。直接支出額と単純合算しないでください。
支出先詳細
下流支出・再委託先は直接支出先を経由した流れです
「配分先」ブロックの金額は直接支出先がさらに配分・再委託したものです。直接支出額と単純合算すると二重計上になります。
直接ブロック B都道府県
73.1億円
①3人以上の評価人が対象を評価 ②所有者からの患畜処理手当等交付金の申請を取りまとめ、国に進達 ③国から交付された手当金の申請者への支払
茨城県
北海道
群馬県
岩手県
千葉県
埼玉県
佐賀県
広島県
鹿児島県
宮崎県
集約行その他(複数支出先をまとめて記載)1.9億円
CSV上で複数の支出先を「その他」として集約した行です。個別の法人名は行政事業レビューシートに記載されていません。
配分先ブロック C患畜等の所有者
73.1億円
①都道府県知事の殺処分命令に基づき、患畜を殺処分②家畜伝染病の病原体により、汚染し、又は汚染したおそれがある場合、物品を焼却又は埋却
患畜等の所有者A
患畜等の所有者B
患畜等の所有者C
患畜等の所有者D
患畜等の所有者E
患畜等の所有者F
患畜等の所有者G
患畜等の所有者H
患畜等の所有者I
患畜等の所有者J
集約行その他(複数支出先をまとめて記載)17.4億円
CSV上で複数の支出先を「その他」として集約した行です。個別の法人名は行政事業レビューシートに記載されていません。
直接ブロック A都道府県
49.2億円
①予防事業計画立案 ②事業計画遂行 ③発生した家畜伝染病等に対応
千葉県
北海道
愛知県
栃木県
愛媛県
青森県
新潟県
鹿児島県
宮城県
岩手県
集約行その他(複数支出先をまとめて記載)18.8億円
CSV上で複数の支出先を「その他」として集約した行です。個別の法人名は行政事業レビューシートに記載されていません。
点検・評価コメント
行政事業レビュー推進チームの所見
・予算の執行状況が継続して良好であり、引き続き事業の効果的・効率的な実施に努めていただきたい。・外部有識者の指摘を踏まえた検討を行っていただきたい。
事業所管部局による点検・改善
令和6年度は、近隣国等で発生のあった口蹄疫、アフリカ豚熱については、国内での発生を予防することができた。また、本事業により、都道府県が発生予防の取組及び発生時の迅速かつ適切な防疫措置を実施できたことにより、豚熱は令和6年度で7事例、高病原性鳥インフルエンザは令和6年度シーズンで51事例発生があったが、シーズンを超えての発生や、飼養家きんに定着するような発生はなく、まん延を防止することができた。 現在においても、中国・韓国等近隣国地域での口蹄疫やアフリカ豚熱等の発生が継続し、台湾に漂着した豚の死体からアフリカ豚熱が検出されるなど、我が国への疾病侵入リスクは依然として高いことから、引き続き、都道府県が発生予防の取組及び疾病が発生した場合の迅速な防疫措置が実施できるよう、今後も、本事業を適切に執行する。 患畜処理手当等交付金については、家畜の評価額が適当であるか、また、当該動物の所有者の飼養衛生管理、早期通報、まん延防止措置等の状況を総合的に勘案し、手当金等の減額の有無を審査する等、引き続き適切な運営を確保する。
改善の方向性
家畜伝染病予防費負担金については、引き続き、都道府県に対するヒアリングにおいて、必要な対策に限った事業計画となっているか精査するとともに、事業実施内容の事後確認において、都道府県による家畜防疫に関して真に必要な経費のみを対象として交付することで、本事業の適切な運用を確保している。
外部有識者による点検
アウトカムの設定にもかかわる、「まん延」について、定義および基本的な考え方を、「概要・目的」の然るべきところに記載していただけると、それ以降の内容がわかりやすくなるかと思います。次に、アウトカムについてコメントいたします。101の家畜伝染病の予防及び家畜伝染病発生時のまん延防止対策について、「短中期的に目標を定めるものではない」という意見も理解できますが、まん延の手前の「リスクを低減する行動や状態の変化」であれば、短期的な目標として設定し、評価することが理屈の上では可能だと思います。例えば、飼養衛生管理基準の遵守率の向上、のような指標として、立入検査を実施した農場における、飼養衛生管理基準の遵守状況が「良好」または「改善済み」と評価された農場の割合などです。他には、家畜伝染病発生リスク要因の減少として、例えば立入検査において、特定の高リスクな衛生管理上の不備(例:消毒槽の不備、侵入防止対策の甘さなど)が指摘される件数または割合の減少などです。このような指標をすでに立ち入り検査時に把握されているのであれば、それを短期アウトカムとして設定し、全体として使用衛生管理や家畜伝染病発生リスクがどのように推移しているかを把握していくことも重要ではないかと考えます。また、患畜処理手当等交付金の交付についても、短期アウトカム設定について、たとえばまん延の前にコントロールすべきものとして、農林水産省HP上で公開される減額件数および事例が短期アウトカムの指標となりうるか(例えば減額農場数/発生件数など)など、検討の余地のある指標があればご確認いただければと思います。
所見を踏まえた改善点・反映状況
外部有識者の所見で指摘のあった「まん延」の基本的考え方については、「概要・目的」に追記を行った。また、併せて言及のあった短期アウトカムの設定については、本事業が家畜伝染病予防法の執行のための義務的経費であり、短中期的に目標を定めるものではないことから現在設定している成果指標等が適切であると考えているが、所見を踏まえ、より適切な成果指標等の設定が可能かどうかを含めて検討してまいりたい。
成果指標・目標値・実績値
家畜伝染病の発生があった事例のうち、まん延防止措置が適切にできず、まん延させてしまった事例の件数を毎年0件とする。
測定指標:家畜伝染病の発生があった事例のうち、まん延防止措置が適切にできず、まん延させてしまった事例の件数。[単位: 件]
年度別データを表示(2021〜2025年度)
| 年度 | 目標値 | 実績値 | 達成率 |
|---|---|---|---|
| 2021年度 | 0.0 | 0.0 | - |
| 2022年度 | 0.0 | 0.0 | - |
| 2023年度 | 0.0 | 0.0 | - |
| 2024年度 | 0.0 | 0.0 | - |
| 2025年度 | 0.0 | - | - |
家畜伝染病の発生があった事例のうち、疾病の発見が遅れ、まん延させてしまった事例の件数を毎年0件とする。
測定指標:家畜伝染病の発生があった事例のうち、疾病の発見遅れ、まん延させてしまった事例の件数。[単位: 件]
年度別データを表示(2021〜2025年度)
| 年度 | 目標値 | 実績値 | 達成率 |
|---|---|---|---|
| 2021年度 | 0.0 | 0.0 | - |
| 2022年度 | 0.0 | 0.0 | - |
| 2023年度 | 0.0 | 0.0 | - |
| 2024年度 | 0.0 | 0.0 | - |
| 2025年度 | 0.0 | - | - |
年度当初の計画を上回る立入検査を実施する。
測定指標:家畜伝染病予防事業において、都道府県が行った牛及び豚の立入検査実施頭数[単位: 千頭]
年度別データを表示(2021〜2025年度)
| 年度 | 目標値 | 実績値 | 達成率 |
|---|---|---|---|
| 2021年度 | 10928.0 | 29457.0 | 269.55527 |
| 2022年度 | 14465.0 | 24600.0 | 170.06568 |
| 2023年度 | 11371.0 | 20872.0 | 183.55466 |
| 2024年度 | 11000.0 | 17145.0 | 155.86364 |
| 2025年度 | 13492.0 | - | - |
※ 2020〜2025年度のデータあり(直近5年度を表示)
手当金等の交付申請を受けた発生事例に対して、手当金等を交付する。
測定指標:手当金等の交付申請を受けた件数(当初見込み)と交付した件数(活動実績)。[単位: 件]
年度別データを表示(2021〜2025年度)
| 年度 | 目標値 | 実績値 | 達成率 |
|---|---|---|---|
| 2021年度 | 614.0 | 614.0 | 100.0 |
| 2022年度 | 603.0 | 603.0 | 100.0 |
| 2023年度 | 442.0 | 442.0 | 100.0 |
| 2024年度 | 400.0 | 353.0 | 88.25 |
| 2025年度 | 400.0 | - | - |
※ 2020〜2025年度のデータあり(直近5年度を表示)
※ アクティビティ(活動の記述)2件は省略しています
費目・使途の内訳(補足情報)
費目・使途はCSV5-3由来の補足情報です。金額は契約内の支出の内訳であり、上記の2024年度執行額(CSV2)とは集計対象・範囲が異なります。事業全体の執行額の計算には使用しないでください。
茨城県
患畜処理手当等交付金(高病原性鳥インフルエンザ、豚熱、ヨーネ病)
23.9億円1費目 ▾
茨城県
患畜処理手当等交付金(高病原性鳥インフルエンザ、豚熱、ヨーネ病)
| 費目 | 金額 |
|---|---|
| 殺処分した家畜等への手当金 | 23.9億円 |
患畜等の所有者A
患畜処理手当等交付金(高病原性鳥インフルエンザ)
12.6億円1費目 ▾
患畜等の所有者A
患畜処理手当等交付金(高病原性鳥インフルエンザ)
| 費目 | 金額 |
|---|---|
| 殺処分した家畜等への手当金 | 12.6億円 |
千葉県
家畜伝染病予防費負担金(高病原性鳥インフルエンザ防疫対策等)
5.4億円6費目 ▾
千葉県
家畜伝染病予防費負担金(高病原性鳥インフルエンザ防疫対策等)
| 費目 | 金額 |
|---|---|
| 物品購入費 | 3.4億円 |
| 焼却費及び埋却費 | 1.3億円 |
| 消毒費 | 6,230万円 |
| 旅費 | 690万円 |
| 移動制限に係る助成金 | 350万円 |
| 雇入獣医師手当 | 70万円 |
この事業についての議論
すべて見るデータ注記
本データは内閣府「行政事業レビュー」公開CSVから抽出・整理したものです。 金額は記載値(円)を百万円に換算して表示しています。支出先情報は主に2024年度実績支出として表示し、上位30件を表示しています。